自分らしい

「自分らしさ」を認識する事は非常に難しい。歳をとっても、なかなか自分らしさを表現する事はうまくならない。

○○が好き、××が嫌いというような嗜好や、△△が得意という思いこみを寄せ集めて自分らしさを作っている気がする。

他人から「あなたらしい」「あなたらしくない」という言葉に、どんな意味が含まれているのだろう。相手が思った通りに動けば、「あなたらしい」と言われるのだろうか…つまり「期待通り」という言葉に置き換えられるかもしれない。

詰まるところ、コミュニティーにおける自分らしさとは、自分の思いだけでは決まらない。相手がどのように思うかによって、自分らしさが変化してしまう。やっぱり、自分が他人に対して自分らしさを表現する事は難しい。

自分らしさを表現するのが難しい理由として、自分自身について深く考えた事が無いからだと言える。自分が、自分と相手の二役になって問答する事ができれば、自分らしさをうまく見つめられると思うが、人間はそんなにうまくできていない。

※自分をちゃんと見つめられる人も、中にはいますけどね。

「ありのままの~自分になるの~」という某映画の主題歌で歌われているフレーズがありますが、個人的にはひどく強がりな歌詞に聞こえて、心がザワザワしました。(映画を見た上での感想です。)
劇中では、ありのままの自分を、誰にも見せようとしていないのです。我慢している事から解き放たれるはずなのに、側には誰もいないのです。

「ありのままの自分=自分らしさ」は「すべてを解き放った自分」をすべて受け止めてくれる相手がいて、初めて意味を持つ言葉なのだと思うのです。受け止めて貰ったことを心から認められた時、やっと本当の自分らしさを認識できると思うのです…ちょっと飛躍しすぎでしょうか。

身も蓋も無いですが、自分らしさなんて刻々と変化していると思います。根本的な部分は変わりにくいものですが、趣味や嗜好なんて、どんどん変化していくものです。今は変わらない事より、どう変わったかが重要な世代になったと感じます。


さて、自分らしさを考えてみますか。