事務処理とシステム化

エンドユーザが使いやすいシステムを作ろうとしたとき、どんな所に困っているのか、どんなインターフェースなら使いやすいのか一緒に考えていきます。

良いものを作ろう、使いやすいものを作ろう、フィットするものを作ろうと試行錯誤するのですが、事務系のシステムの最終形は“何もしなくても仕事が終わっていること“なんですよね。

事務作業なんて“くりえいてぃぶ“じゃないから誰もやりたくないし、稼ぐための仕事には直結しない。何か入れたら、ほしい答えが直ぐに出てくる、そんなシステムが欲しい。

現実的になかなかそうはならなくて、グーグル先生でさえも最適解をいつも出してくれる訳じゃない。事務作業ってなくならない。まさに仕事が仕事を生み出しているという話。

結局誰のシステムなの?っていうと、管理する人の為のシステムでしかないわけで、管理者がほしい情報を素早く出せるためにあの手この手を考えて作り上げる。
いろいろなデータを入れるための入り口のパターンを増やすことで、入力する人の負担を減らしユーザフレンドリーと表現する。でもフレンドリーと言ったって、面倒でやりたくない作業には変わらない。エンドユーザは交通費とか承認とかそういうものを手に入れるために仕方なくやっている。

結局何かを入力するよりもEXCELで必要な項目をコピーペーストしているのが一番楽なんだよな。わざわざシステムを立ち上げるのは確認する時だけにしたい。EXCELは入力データを作る事に関しても優秀。しかし、EXCELのお作法とか知らない人や、エラーチェックしてあげないとちゃんとしたデータを入力できない困った人もいる。たまーに本気で間違えることもある。だからこそ、システムを作って対話式に登録できる意味もあるのだけど。

本当に使いやすいシステムを作るという事は、すなわち運用を簡素化する事以外にないなと感じるんだよね。法律やら制度の求める内容に沿って考えて配慮する縛りが枝葉の縛りを増やして、間接作業をどんどん増やしている。

答えがある訳じゃないけど、向き合って行かなきゃいけない課題なんだろう。
人間はいつも楽をしたくてシステムを使い始めるんだから。
事務方の仕事をなくさないようにしつつ、入力する側の人間に負担がかからないように。

そして人を縛る作業から抜け出して人を楽にするシステムに。
システム導入の功績が、生産性の低い時間を削減できた事に対してスポットがあたるように。